当院が特にお力になれそうな患者様
10・20代の方には以下と異なる考え方で治療をご提供していますので該当される方は こちらへ ☞
長いこと出張治療を中心に行ってまいりましたが、治療業務に加えて自分の勉強と練習で忙しくきたため周囲の治療スタイルのトレンドを全く気にせず過ごしてきてしまいました。
治療院を開設するにあたって初めて様々な鍼灸院さんのホームページを拝見しましたが、「痛くない鍼」あるいは「優しい鍼」というキーワードが鍼治療のセールスポイントの文脈で多くのホームページに出てくることに大変驚きました。また、患者様のレスポンスでも「鍼が全く痛くなかった」ことでその治療院に対して高い評価がついている現実があることに大変驚きました。
「治療時に無用の痛みや苦痛を与えないこと」は、医療関係者ならば誰もが順守しなければならない規範です。しかし、「治療時に痛みがないこと」が半ば目的化してしまっているようにも見受けられるので、コリとそれに起因する痛み(筋筋膜性疼痛・MPS)の治療に専念してやってきた立場からしますと大変違和感を覚えました。
常識的に考えて、肩こりでも首コリでも腰痛でも、何もしなくても痛い(だから治療院に通う)のにそこを治療(刺激)して全く痛くない訳ないのです。つまり根本的にコリを取ろうとすると不可避的に生じる痛み(ある範囲内が”いた気持ちいい”と表現されます)というのがあって、それを受容できるレベルにコントロールしながら解決していくことが手技療法の醍醐味です。
「日本鍼灸」と称される中医学と異なる日本独自のスタイルは、皮膚上、あるいは皮下組織内での鍼刺激で効果を出そうというもので、今でも日本においてその傾向が堅持されていることを改めて認識いたしました。ことに筋筋膜性疼痛(コリによる痛み)の治療においては完全にガラパゴス化してしまっている感があります。(更なる説明は 鍼は痛いのか? をご参照ください。)確かに、人口の半数はこのような治療法で鎮痛効果(痛みを鎮める効果)が実際に得られます。
世間のトレンドを知り、当院のスタイルが完全にメインストリームから外れている事実を前に大幅な軌道修正の必要性も考えかけましたが、逆に、
主流スタイルで効果が実感できず「鎮痛(痛みを鎮める)ではなく根本的に治したい(痛みの発信源から無くしたい)のだ」という患者様が一定数以上いらっしゃるのは間違いないので、そういった程度のひどい肩こり・首こり、腰痛などでお悩みの方を対象にすれば当院なりの社会貢献と数多ある整体院・治療院との棲み分けができるとの結論に至りました。
(関連記事 ☞ コリに特化した治療院 – 棲み分け)
そのような重症度の高い頑固な肩こり・首こり、腰痛(筋・筋膜性腰痛)、五十肩、緊張型頭痛などお持ちの方でも、筋硬結(コリ)とそれを包む筋膜に対して適切な刺激を入れることができれば必ずほぐれていきます。(詳しくは 鍼灸マッサージと筋血流増加の研究・科学的根拠をご参照ください。)
そして、痛みもそれが筋・筋膜に起因するものであるならばコリの解消による血流改善とポリモーダル受容器の脱感作による痛覚過敏状態からの解放に伴って消えていきます(詳しくはポリモーダル受容器に関する一連のコンテンツをご参照ください)。この一連の過程は生理学的知見から説明することができ再現性を有するものです。
また、鍼やマッサージが効いた試しがない、という質の悪い冷え性や不眠症、胃腸の機能低下、だるさなど自律神経系のトラブルでお悩みの方も同様です。このような症状の改善もまた生理学的知見から説明できる再現性を有する現象です。(詳しくは鍼と自律神経系・免疫系の不調改善との関係をご参照ください。)
もし、鍼が怖いという方はマッサージで対応させていただいております。(*)
是非一緒に頑張ってまいりましょう!
(*)当院では、もともと程度の悪い肩こりや腰痛の方に、初見でいきなり鍼を多くというのはお勧めしていません。(→ 鍼灸マッサージ治療後の筋肉痛・だるさ )
ポリモーダル受容器を治療対象として置いている限り、マッサージも鍼も刺激としての「質的な違い」はありません。
(ただし、「質的な違いに近いくらいの量的な違い」があることは事実です。痛みが深い部位にある場合などはマッサージや手技による治療では限界があるのは確かですが、それ以外であれば、鍼よりも時間はかかりますが近いところまで到達できます。)
ですので、理想としては、まず、最小刺激が確保しやすく、より刺激量の調整のつけやすいマッサージで様子を見ながら、痛みの閾値が多少上がったところで鍼治療に入るのが一番スムーズなのではないかと考えています。
整体やカイロではなく、国家資格としてのあん摩・マッサージ・指圧師の免許を取得しております。これまでおよそ20年に渡り、スポーツマン、楽器演奏者、幼児からご高齢者、多種多様な業種の方など、年齢・性別・環境や体質の異なる様々な患者に合わせて施術を行ってきた実績があります。刺激量やご要望をお伝えいただければできる限り合わせて参りますのでお気軽にお伝えください。