鍼やマッサージ治療において悪い部位に刺激が入ると、いわゆる「響き」と言われる現象が生じます。東洋医学では得気と呼ばれる現象で(日本においては違う意見が強いようですが)治療効果を担保する大切な現象と捉えられています。
俗に「いた気持ちいい」と表現されたりもしますが、それを引き起こしているのは西洋医学的には、侵害刺激を感知し痛みを伝えるポリモーダル受容器・C線維(Aδ繊維)です。
それでは具体的にどの瞬間に、人は”響き”を感じているのでしょうか?
もちろん、”響き”そのものは「感覚」ですから、目に見えるわけではありませんが、エコーを使用するとどの瞬間にその感覚が生じているか、確かめることが出来ます。
鍼が、皮膚や骨、神経線維などではなく筋肉やそれを包む筋膜に当たった時に響きが生じます。筋膜に限らず人体の膜組織(髄膜、腹膜、心膜 . . .等)には感覚神経が豊富に存在しており、身体の情報(異常)を伝えています。