特徴
・コリ治療に徹底的に特化
・鍼とマッサージ併用
・西洋医学・科学ベース
・ポリモーダル受容器に着目
・極細鍼を使用
いずれもコリ治療に100%フォーカスする中で出来上がってきたものです。
研究により遺伝子的に鎮痛効果(痛みを鎮める効果)が出やすい集団(人口の半数ほど)がいることが分かっています。このような鎮痛効果は数時間(~数日間)持続すると言われています。
「楽になった」「すっきりした」という主観的な満足感は大事な要素であることは間違いありませんし、たとえ一時的でも痛みをカットすることは、現在、痛み研究最前線で解決すべき中心的課題になっているタチの悪い慢性痛に至ることを防ぐためにとても重要なことであることは間違いありません。
しかし実際に物理的な意味で筋硬結(こり)が柔らかくなっているか否かは全く別の話です。
また、他方で、遺伝子的に鎮痛効果の出にくい集団(人口のおよそ3分の1)がいる事も分かっています。
残念ながらこの集団にとっては、通常の治療では鎮痛効果もコリの解消も(軽症の場合を除き)起こりません。
当院では、このような生じるか生じないか分からない鎮痛効果ではなく、あくまでも根本原因であるコリそのものをターゲットにし、患者さんご本人や身体の専門家でない方が触っても明確に分かる形で解消するための施術を行っています。
その手段として鍼とマッサージを併用しています。
「鍼灸師」と「マッサージ師(あん摩・マッサージ・指圧師)」の両方の国家資格を取得しています。お好みと症状に合わせて使い分けています。症状と部位により、鍼でないと難しいものもありますし、逆もあります。
筋筋膜性疼痛(MPS : コリとそれに起因する痛み)の根本的解決に東洋医学(経絡・経穴)はほとんど無力なので用いておりません。
コリや痛みの生成・除去について生理学的な知見を重視しており、再現性にこだわり徹底した理論化に努めてきました。そのため、治療院名も「ドライ・二―ドリング( 乾燥鍼 )」といたしました。
ドライニードリング(乾燥鍼)の語は一般的ではありませんが、いわゆる「鍼(acupuncture)」との違いを大雑把に言うと、
両者とも道具として「針」を使用する点では共通しますが、
東洋医学(中医学)に基づいて経絡・気の概念に従って経穴(ツボ)に刺鍼するacupuncture(日本で一般に「鍼」というときはこちらの意味です)に対して、
欧米を中心に、西洋医学・解剖学的な知識に基づいて筋肉・筋膜(の硬結・圧痛点・トリガーポイント)を狙って刺鍼する手法は dry needling と呼ばれています。
*日本の場合、経絡・経穴の概念を踏襲しながらも中医学とはまた別に独自の道を進み「日本鍼灸」と別称されるように、「鍼管」を用い、「細い鍼」を「浅く刺す(あるいは刺さずに皮膚表面上の刺激の場合もあり)」というスタイルが多いです。「名人になればなるほど浅く刺す」のような標語も目にしたことがありますがこれなどは完全に日本独自の考え方です。
筋筋膜性疼痛に対する最も確実で効果的な解決法は、痛みの元となっている筋硬結を探し出してそこに正確に刺激を入れ筋硬結を解消するということですが、この点からすると日本鍼灸は世界の中ではガラパゴス化している感が否めません。
刺鍼が十分正確であれば、極細の鍼で十分です。
中国鍼が太いことで有名ですが、dry needling や trigger point 療法関係の論文やテキストなどの文献から明らかなように、欧米でもかなり太い鍼を使用しているようです。
一方、日本の鍼灸院で使用される鍼は、諸外国で使用される鍼と比べて「細い」ことで有名です。
当院では、それよりさらに細い極細鍼をデフォルトとして使用しています。
通常、極細鍼は治療にではなく美容鍼として使用されることが多いのですが、適刺激を求めて試行錯誤しているうちにそのようになりました。(下図参照)
施術者
(院長 : 志賀ツトム)
鍼灸師
あん摩・マッサージ・指圧師
中央大学 法学部 法律学科 卒業
心身健康科学 修士
[心身健康科学 博士後期課程 満期退学]
施設のご案内
主に側臥位を安定させるために使用しています。
同じ部位(例:肩)の治療をするのでも、鍼にふさわしい体勢とマッサージにふさわしい体勢が微妙に異なります。
個人の治療院ですので大掛かりな設備はご用意できませんが、以上のような事情と患者様の好みや状況に応じてより良い体勢を選んで治療していきます。
機器について
↑ 目的に応じて鍼と組み合わせて低周波パルスを使用します。
右のポケットサイズのパルスは500Hzまでの周波数が使用でき長年重宝しています。残念ながら数年前から国内での販売がされなくなってしまったので今となっては貴重品です。
↑ 部位や症状により適切と思われるときはエコーを使用することもあります。
とても細かい(最小で1ミリ以下の精度で狙うことも可能)作業や、特別に安全に配慮が必要な場合(ex: 肺のすぐそば)などで威力を発揮します。
鍼の動きを目で見ることができる、ということで患者様側に与える説得力の強さは半端ないので施術者側もつい何でもかんでもエコーを使って、とないう誘惑にかられかねませんが、準備や操作で貴重な時間を消費するデメリットもあるので、そこは冷静に、適材適所で用いる必要があります。たいていの部位は指の感覚に従って刺鍼した方が圧倒的に効率的です。
院内の様子